3月28日の記事に引き続き、『Lの季節』2のプロデューサーである盛政樹氏へのインタビューの後編をお届け!!
現実界と幻想界、2つの世界それぞれに主人公とヒロインがいるという、独特の設定やシステムを持つ『Lの季節2 −invisible memories−』。今回の後編では、前作から定評があったシステム面や、前作ファンだけでなく『2』から興味を持ったユーザーも気になることなど、さらに深い部分までいろいろ聞いてみた。
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澪泉 双葉 |
――ストーリーは前作とある程度リンクすると思いますが、続きになっているんでしょうか、それともまったく新しい事件が発生するんでしょうか?
盛 政樹氏(以下盛、敬称略):続きになります。前作で解明されなかった謎なども今回で明かされたりするかも知れませんね。
――とすると、ある程度前作の知識はあったほうが楽しめそうですね。ただ前作から9年も経ちますし、今回の『2』から新しく入ってくるプレイヤーもいると思うのですが?
盛:基本的には、前作をプレイしていただいたほうが楽しめるとは思います。でも、1年前の事件がどういうものだったか、それからどういう経緯をたどって今にいたるのかというのは、今回の事件の真相を追ってるなかで徐々に明らかにされていきます。なので、新規ユーザーや、前作で何があったか覚えていない方でも十分遊べる形になっています。
――前作を遊ぶには、今だと中古屋を探して回らなければならないと思いますので、その配慮はうれしいですね。
盛:廉価版もさすがに数が少なくなっていますしね。ただ、前作については、皆さんにもう一度触れていただきやすい機会を作ろうと、今各所と調整していることがありますので期待しておいていただければと。
――期待しています。ところで先ほど無茶をしていた時代という話をされていましたが、他のAVGと比べて『Lの季節』のどのあたりが無茶だったんでしょう?
盛:どうしてもノベルゲームとなると、いかに気軽に読めるか、楽に遊べるかということを念頭に作られると思うんです。でも僕は、ゲームでノベルを楽しむのであれば、ゲームとして楽しんでほしいという思いが念頭にありまして。例えばシステムがあって、それを活用してゲームを攻略していくというような感覚を大事にしたいんです。まぁ、人によってはウザイのかもしれないんですけれども、自分自身はそれがゲームとしては正解なんだと思っているんで、かたくなに(笑)。
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楢山 遥 |
――前作のファンは、ここにルートがあるのにどうやって行ったらいいのかわからない! と、延々とプレイを繰り返してたような気がします。
盛:やっぱり難易度が高かったから記憶に残ってる部分って、少なからずあると思うんですね。ちょっとはひっかかったり、どうするんだろうなって考えるからこそ、印象に残るんじゃないでしょうか。その部分は僕のゲーム、トンキンハウスのノベルゲームとしてははずせないところだなと思っています。なので、今回もいろいろと頑張っています。
――では、今回も分岐がたくさんあったりとか、ゲーム的な部分に期待してもいいんでしょうか?
盛:そうですね(笑)。ただ、やっぱりプレイ環境、プレイヤーを取り巻く環境も変わっているということも重々わかっているんですね。ほかにも楽しいものはいっぱいありますし、仕事や学校だって忙しい。たとえば『MissingBlue』は100%にするのに200時間かかったりしましたが、そこまでのプレイ時間はかけないような形にはなっています。あと、じつは『2』のプログラム部分は元キッドの人間が担当していますので、プレイヤビリティも向上しているんです。そういった部分でムダに時間がかかるというようなこともありません。
――分岐の数など、純粋にゲームっぽい部分で勝負を?
盛:『2』では恋愛対象がメインヒロイン4人、最終的には6人になるんですけれど、前作より攻略可能人数自体は減ってしまっています。ただ、前作は攻略できるヒロインの数という点での幅はあったんですが、逆にそれによってそれぞれのお話の展開が急すぎたり、説明不足だったりというところがけっこうあった。そこで今回は人数という横幅を増やすというよりは、説明が足りないなという部分をなくしてくような方向のボリュームアップを目指しています。
――今回は、いつでも日常会話が楽しめる「フリートークモード」と、隠している秘密を明らかにする「脳接続モード」、2つの新システムが搭載されているそうですね。
盛:ノベルゲームの”フラグ立て””フラグ管理”というのが僕としてはちょっと腑に落ちない部分だったんです。すでにその知識はあるのに、フラグを立てないと特定のルートに進めないというのはめんどうくさい。そこで『2』では純粋にプレイヤースキル、知識量を反映させるようなシステムにしています。
例えば前作を遊んで、前作のヒロインについて何かしらの知識がある方は、有利に進められるんですよ。それはゲーム中でフラグが立っていなくても、プレイヤーが知ってる、プレイヤーのスキルとして攻略能力が備わっているということなので。ただ、それだと前作をプレイされてないユーザーが不利になってしまう。そこをうまくサポートするのが、今回の2つの新システム、フリートークモードと脳接続モードです。
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純耶 佳奈 |
――なるほど。ちなみに、前作と比べてヒロインの数が減るということで、前作ファンだけでなくキャラデザインの渡辺明夫さんのファンの方も、イベントCGの枚数を気にされると思いますが……。
盛:さっきも言いましたが、ヒロインの数を増やすよりはお話の流れに唐突感がないように、必要な部分に力を入れることが大事なのかなと思っています。そういう意味では、よりいいシーンでイベントCGを挿入することを心がけています。その結果、総数は前作とそれほど変わってないですね。
――同じく、前作のファンはオープニングの歌などが小松未歩さんなのか気になると思います。
盛:そうですよね、そう思いますけど(笑)。当然オファーはさせていただいたんですが、諸事情により…。なので、『2』では小松未歩さんではないです。ちなみにオープニングの曲は、ベイシスケイプの元さんに書いていただいています。
――ベイシスケイプといえば、最近では日本一ソフトウェアの『トリノホシ』で初音ミクが歌う曲の作曲を手がけていましたが?
盛:さすがに初音ミクはないですね(笑)。
――最後に、前作のファンや『2』に興味を持ったユーザーの方にひとことお願いします。
盛:まず前作をやっていただいた方には、本当に長らくお待たせしました。みなさん、この9年間にいろいろなことがあったと思います。『2』をプレイすることで、一瞬だけでも9年前の自分に思いをはせてもらえたり、懐かしさを感じてもらえれば……。また、そういうタイトルにしようと思って作っています。
新規ユーザーの方には……最近のノベルゲームに慣れている方には、もしかすると新鮮な体験になるかもしれないですね。プレイしやすさだとか、お話に集中するという点では、ノベルゲームからゲーム性を排除するというのは間違った選択だとは思わないんです。でも、そういうノベルゲームばかりでも飽きるんじゃないかという思いから、このゲームを作ってます。若干、今のノベルゲームに飽き気味な方や食傷気味な方にはぜひプレイしていただいて、「あ、こういうノベルゲームもありなのかな?」と思っていただけると非常にうれしいです。
――ありがとうございました。
・盛 政樹氏……データイースト、トンキンハウスを経て、5pb.に入社。ゲーム事業部 Division 2に所属。代表作にPS『Lの季節』、PS2『MissingBlue』など。『Lの季節2』ではプロデューサーを務め、監修にあたっている。
★ゲームの詳しい情報は電撃PlayStation Vol.416(発売中)をチェック!!
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『Lの季節2 −invisible memories−』
■メーカー:5pb.
■対応機種:PS2
■ジャンル:AVG
■発売日:2008年6月予定
■価格:通常版 価格未定 /初回限定版 価格未定
■関連サイト
・『Lの季節2』公式サイト
・5pb.
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